花粉症は、春先になると多くの人々に影響を与え、鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどの症状を引き起こします。これらの症状は、生活の質を著しく低下させることがあります。当院では内科から抗アレルギー剤の内服の処方、眼科から目薬などを処方することができます。さらに、スギ花粉免疫療法を行うことでより症状の改善をきたすことが期待できます。花粉症でお困りの方は、スギ花粉免疫療法を検討してみることをお勧めします。
スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法があります。アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。主には、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
舌下免疫療法で正しく治療が行われると、アレルギーを発症しにくくなったり、長期にわたり症状を完全におさえる効果が期待できます。症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
花粉が飛んでいる時期(1月中旬から5月まで)は過剰なアレルギー反応を惹起する可能性があるため、この時期の治療の開始をすることはできません。
口の中の浮腫、かゆみ、不快感、喉の刺激感、不快感、耳のかゆみなどがあげられます。また、重大な副作用として、アナフィラキシーショックがあげられます。これは、医薬品などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合30分以内で、蕁麻疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、突然のショック症状がみられるものです。初回投与時30分以内は特に注意が必要ですので、院内で厳重な管理下で投与をいたします。